乳酸菌はテレビ番組や雑誌などで取り上げられることも多くなり、今では知らない人のほうが少ないのではないかというほどメジャーな存在になりましたね。
特に最近では、ヨーグルトで乳酸菌を摂取するよりも、乳酸菌がたくさん入った乳酸菌サプリが注目を集めており、乳酸菌サプリで乳酸菌を摂取しているという人が増えています。
しかし乳酸菌サプリを選ぶ時には気をつけたい点があり、それは『プロバイオティクス』かどうかということ。
プロバイオティクスとは”腸内環境を改善する体に有益な微生物”のことをいい、乳酸菌がプロバイオティクスかどうかで体への効果も変わっているんですよ。
今回は、プロバイオティクスと乳酸菌サプリに焦点をおいてお話していきます。
目次
プロバイオティクスについておさらい
プロバイオティクスと言われても、何のことだかイメージが沸かずにピンとこない人も多いのではないでしょうか。
まずはプロバイオティクスと何なのか、知らない人はもちろんのこと、知っている人も再確認のためにおさらいしていきます。
プロバイオティクスとは
プロバイオティクスとは、腸内環境を改善して体に有益な微生物のことをいい、乳酸菌やビフィズス菌もプロバイオティクスに該当します。
しかし、全ての乳酸菌やビフィズス菌がプロバイオティクスとは限りません。
プロバイオティクスは『生きた微生物』に限定されているので、”死滅”した菌はいくら腸内環境の改善効果があったとしても、プロバイオティクスから外されてしまうんです。
そのため、乳酸菌サプリで使われている乳酸菌やビフィズス菌が死滅している商品なら、それはプロバイオティクスの乳酸菌サプリではないことを意味します。
プロバイオティクスの定義
プロバイオティクスの定義は、”生きている微生物”ということ以外にも7つの定義があります。
その7つの定義とは
- 安全性が保証されている
- 腸内フローラの一員であるか
- 胃液、胆汁などに負けず、生きたまま腸に届くことができるか
- 下部消化管で増殖可能であるか
- 体に有用な効果を発揮できるか
- 食品などの形態で有効な菌数が維持できるか
- 安価かつ容易に取り扱えるか
です。
この7つの定義に1つでも外れた項目がある菌は、プロバイオティクスとして認められません。
乳酸菌サプリを選ぶポイントをチェック
プロバイオティクスについておさらいしたところで、ここでは乳酸菌サプリを選ぶポイントをご紹介していきます。
乳酸菌サプリを選ぶ時には3つポイントがありますので、それぞれ確認していきましょう。
プロバイオティクスの乳酸菌かどうか
人の腸内にも生息しているプロバイオティクスの乳酸菌であれば、摂取しても体に影響がないので安心して摂取することができます。
そのため、乳酸菌サプリを選ぶ時にはプロバイオティクスの乳酸菌を使った商品を選ぶと良いでしょう。
乳酸菌のエサとなる成分は含まれているか
乳酸菌にいくら素晴らしい効果・効能があっても、エサとなる成分が無いと力を出し切れず、せっかくの乳酸菌がもったいないです。
乳酸菌サプリを選ぶ時には、乳酸菌のエサとなる「食物繊維・オリゴ糖」のどちらかが入っているもの、または両方含まれている商品だと乳酸菌パワーを最大まで引き出すことができますよ。
体に悪影響のある成分や添加物が入っていないか
プロバイオティクスの乳酸菌を選んだとしても、乳酸菌サプリの中に体に悪影響のある成分や添加物が含まれていると、プロバイオティクスの安全性の意味が無くなります。
そのため、乳酸菌サプリを選ぶ時には、使われている成分や添加物も確認するのを忘れずに。
プロバイオティクスのおすすめ乳酸菌サプリメント
乳酸菌サプリを選ぶポイントをふまえつつ、おすすめの乳酸菌サプリをランキング形式にしました。
第1位 ヘルスエイド・ビフィーナEX
ヘルスエイド・ビフィーナEXは、医薬品メーカーの『森下仁丹』が販売している乳酸菌サプリです。
ビフィーナEXに使われているプロバイオティクスのビフィズス菌BB536は、腸内環境の改善効果が高いだけでなく、アレルギー症状の改善や便秘の解消など、色んな効果が期待できます。
また、ビフィズス菌自体が熱や酸に強いという特徴を持っていますが、森下仁丹は念には念を入れ、菌を酸や熱から守る独自開発した「ハイパープロテクトカプセル」を使うことで、菌を生きたまま腸まで送る可能性を高めています。
さらに、乳酸菌のエサとなる”オリゴ糖”も含んでいるので、ビフィズス菌が腸内で活躍する準備は万端です。
このことから、乳酸菌サプリを選ぶのに困ったらビフィーナEXを選んでおけば間違いない、というくらい鉄板な商品なので、どなたにもおすすめできる乳酸菌サプリとなっていますよ。
第2位 乳酸菌革命
乳酸菌革命の特徴は、なんといっても16種類の菌が含まれていることでしょう。
乳酸菌サプリは色んな種類がありますが、16種類もの菌を含んだ商品は、この乳酸菌革命しか販売していません。
また、有胞子乳酸菌という殻付きの乳酸菌を使用することで、死滅することなく生きたまま腸まで届くというのもおすすめできるポイントとなっています。
しかし、1つだけ注意してもらいたいのは、全ての菌が体に良い効果を与えるわけではないということ。
乳酸菌は人の体質によって合わない種類もあるので、16種類すべての菌があなたに効果があるとは限りらないということには気をつけましょう。
第3位 植物性乳酸菌ラブレ
植物性乳酸菌ラブレは、その名の通り植物性の乳酸菌であるラブレ菌を使用しています。
植物性の乳酸菌はヨーグルトやチーズなどに含まれている動物性乳酸菌よりも腸で生き抜く力が強く、ラブレ菌も胃酸や消化液に負けることなく生きたまま腸まで届くことが可能です。
また、ラブレ菌は京都の漬物である「すぐき漬け」から発見された乳酸菌ということもあり、日本人には馴染みの深い乳酸菌の1でもあります。
ラブレ菌を摂取したい、そんな人に植物性乳酸菌ラブレは一番おすすめできる乳酸菌サプリで間違いなしです。
第4位 善玉菌のチカラ
善玉菌のチカラは、生きた乳酸菌「クレモリス菌FC株」を使用して作られた乳酸菌サプリメント。
クレモリス菌FC株の特徴として、他の乳酸菌ではほとんど含まれない粘り成分を作り出すというものがあります。
粘り成分には免疫力の向上や、既に腸内に生息している善玉菌の数を増やすといった効果があり、腸内の健康を支えてくれる成分なんですよ。
また、カスピ海ヨーグルトと同じ乳酸菌を使ってはいますが、カスピ海ヨーグルト200gと善玉菌のチカラ1粒が同じ乳酸菌量なら、善玉菌のチカラのほうが毎日簡単に乳酸菌を摂取できるというのも嬉しいポイントではないでしょうか。
第5位 ビヒダスBB536
森永ビヒダスBB536は、アイスなどの乳製品を販売している大企業、森永乳業が販売している乳酸菌サプリメント。
使われている乳酸菌はプロバイオティクスのビフィズス菌BB536となっており、2カプセルで150億個も摂取することができちゃいます。
しかし人の体質によって合わない菌もあるので、1種類の菌しか使っていない森永ビヒダスBB536は、自分に合わなかった場合に効果の期待ができないという点には注意してくださいね。
乳酸菌サプリで得られる嬉しい効果
乳酸菌サプリで腸内環境を整えると、体にとって嬉しい効果が目白押しとなっています。
では、乳酸菌サプリにはどのような効果を持っているのか確認していきましょう。
便秘の解消
乳酸菌には便秘の解消効果がある、ということは知っている人も多いのではないでしょうか。
便秘の原因は、腸内の悪玉菌が増殖したことによる腸内環境の悪化です。
悪玉菌は野菜不足の食生活や運動不足・ストレスなど、不規則な生活や乱れた食生活でいくらでも増えていくので、今は便秘じゃないという人でも明日から便秘になってしまう可能性は0ではありませんよ。
しかし乳酸菌を摂取すると、体に有用な善玉菌の数を増やし悪玉菌の数を減らすことができるので、腸内環境を改善することができます。
また乳酸菌を継続して摂取することで、腸内環境が良い状態をキープすることができ、便秘の解消だけでなく予防もすることが可能です
免疫力の向上
体にはウィルスや菌を体内に侵入させまいと、日々戦い続けている免疫細胞が存在します。
そんな免疫細胞ですが、なんと7割近くは腸に生息しているんですよ。
そのため、腸内環境が悪くなると免疫細胞の働きを邪魔してしまい、免疫細胞がうまく機能しないことで免疫力が低くなってしまう原因に。
乳酸菌を摂取すれば腸内環境を改善することができるので、腸内にいる免疫細胞の働きを正常にし、免疫力が向上するというわけなんです。
また便秘の状態だと、肌荒れが起きやすくなっているので、肌荒れが気になるという人もスキンケア以外に腸内環境を改善することも大事なこととなっていますよ。
ダイエット効果
腸内環境が悪いと太りやすくなること、知っていましたか?
人が太ってしまうのは、「食べ過ぎ」が原因と思われがちですが、実は太ってしまうのは食べ過ぎだけが原因ではありません。
もう一つの太る原因、それは消費カロリーの減少です。
内臓や筋肉は、例え家でゴロゴロしているだけでもカロリーを消費しているのですが、腸内環境が悪くなり体の代謝が落ちることで消費カロリーが減ってしまい、食べる量が変わっていなくても太ってしまいます。
腸内環境を改善して消費カロリー量を増やせば、食べても太りにくい体質になることができるので、乳酸菌サプリはダイエットに効果ありということなんですよ。
コレステロール値を正常に
コレステロール値が高いと、心筋梗塞・脳卒中といった病気にかかりやすくなり、最悪の場合“死に至ることもある”ので気をつけないといけません。
乳酸菌には、体に必要のないコレステロールとくっつき体外へと排出する作用があるので、コレステロール値のコントロールをすることができます。
そのため、コレステロール値が気になる人は、食生活の見直しも大事ですが乳酸菌の摂取も大事なこととなっています。
プロバイオティクスのヨーグルトではダメ?
プロバイオティクスは、乳酸菌サプリ以外にもヨーグルトで摂取するという方法があります。
しかし、ヨーグルトでの摂取はあまりおすすめできない3つの理由がありました。
具体的な効果が書かれていない商品が多い
ヨーグルトのパッケージを良く見て見ると、”具体的な効果”が書かれていない商品をよく見かけます。
例えば、「リスクと戦う乳酸菌」と書かれていても、「何のリスク」なのかわかりませんよね。
実はヨーグルトに具体的な効果を書いてしまうと、”薬事法”というものに引っかかってしまうので、「風邪に効果あり」というような具体的な内容を書くことができないんです。
そのため、どんな効果を持っているヨーグルトかを”やんわり”としか書くことができず、自分で菌の効能を調べないと、どんな効果を持つヨーグルトなのかわかりません。
賞味期限が近い
大容量のヨーグルトを買っても賞味期限までに食べきれなかった、なんて経験をしたことがある人も多いはず。
ヨーグルトの賞味期限は早いものだと1カ月持たない商品もあるので、早めに消化しないと気が付けば賞味期限が切れていたという事が起こってしまいます。
しかし乳酸菌サプリであれば、賞味期限は1~2年と、ヨーグルトよりもだいぶ長持ちするので、賞味期限をあまり気にすることなく摂取できると言う点が、ヨーグルトより乳酸菌サプリがおすすめの理由となっています。
味に飽きてしまう
ヨーグルトが大好きで毎日食べている、という人ならプロバイオティクスのヨーグルトでも問題ありませんが、ヨーグルトを特別好きでもない人が毎日食べるとなると、味に飽きてしまい食べ続けるのが辛いなんてことも。
しかし、乳酸菌サプリなら味を気にせず簡単に摂取できますので、味に飽きてヨーグルトが食べられないというようなことが起こりません。
ヨーグルトが好きではない、という人は乳酸菌の摂取方法を乳酸菌サプリにした方が長続きして、腸内環境も整いやすいと言えるでしょう。
乳酸菌サプリの飲み方やタイミング
乳酸菌サプリには、飲み方やタイミングについて詳細が書かれている商品は少なく、「1日〇粒お召し上がりください」という風に紹介している場合がほとんど。
しかし乳酸菌サプリは飲み方やタイミングに気をつけないと、せっかくの乳酸菌が無駄になることがあるので気をつけないといけません。
乳酸菌サプリは”食後”に飲むのがベストタイミング
プロバイオティクスの乳酸菌は、胃酸などに強く生きて腸まで届くものが多いのですが、絶対に胃酸で負けない乳酸菌というわけではありません。
特に、胃酸が強まっている食前などでは乳酸菌が死亡するリスクが高くなっているので、いくら胃酸に強くても死滅してしまう可能性は十分にあります。
そのため、乳酸菌サプリを摂取するのは胃酸が弱まった”食後”がおすすめです。
飲むときはぬるま湯が一番良い
乳酸菌が活発に動く温度は40℃前後と言われています。
冷たい水で乳酸菌サプリを飲むと、体を冷やしてしまい体内の温度が下がってしまうことがあるので気をつけましょう。
また、熱いお湯も乳酸菌が死滅してしまう可能性があるので、乳酸菌サプリを摂取する時はぬるま湯で飲むのが1番良い方法となっています。
乳酸菌サプリの過剰摂取で下痢をする人も
乳酸菌サプリは摂取したら摂取した分だけ効果が上がる、というわけではありません。
体に必要以上の乳酸菌を摂取しても体の外へと排出されるだけなので、たくさん摂取しても効果は上がらないんです。
更に、乳酸菌を過剰に摂取すると下痢を起こしやすくなる人もいるので、乳酸菌サプリの目安量を守るようにしてください。
まとめ
乳酸菌サプリを選ぶなら、プロバイオティクスの乳酸菌が使われている商品がおすすめ。
プロバイオティクスの乳酸菌は、摂取しても安全なことが保障されており、胃酸などに負けることなく生きたまま腸へと届くことから、体に安全かつ効果が高くなっています。
また、乳酸菌サプリを摂取するなら”食後に”飲むのがベスト。
食後は胃酸が弱まっているので乳酸菌が死滅するリスクを減らすことができ、乳酸菌を生きたまま腸まで届く可能性を上げることができますよ。