美容と健康に良いと注目されている豆乳、スーパーやコンビニでも簡単に手に入るようになりました。カフェなどでもソーイミルクを常備しているところもあり、より身近な存在となっていますね。そんな豆乳ですが、腸内フローラ改善にも効果があるって知っていますか?
意外と知らない豆乳のすごい力について、その栄養素と効果、さらに豆乳パワーレシピまで、詳しくご紹介します。
目次
豆乳パワー、代表的な5つの栄養素
そもそも豆乳とは、大豆を豆腐にする過程で、豆腐を固める前の乳液状のもののこと。では、その栄養分はどのようなものなのでしょうか?
タンパク質≪エネルギー源、美肌も!≫
豆乳に多く含まれるのはタンパク質で、人間が活動するのに必要なエネルギー源です。また、疲労の蓄積抑制や免疫力アップ、貧血予防効果も持っています。肌もタンパク質からできていますから、美肌作りにも欠かせない栄養素ですね。
イソフラボン≪女性ホルモン調節≫
イソフラボンはエストロゲンという女性ホルモンと似た働きを持ち、月経の乱れや、更年期障害の症状を改善したり、美肌にも効果を期待できます。
また、エストロゲンが多くなりすぎれば分泌量を抑えるなど、エストロゲン量を調節してくれています。さらに、男性ホルモンが過剰に分泌されることを抑えてくれるので、男性の前立腺がん予防にもなり、女性だけでなく男性にも嬉しい栄養素が含まれています。
レシチン≪学習能力アップや認知症予防≫
細胞膜を構成している成分で、神経伝達物質のアセチルコリンの材料としても働き、記憶力や学習能力を高めたり、アルツハイマー病や認知症を予防する効果が期待できます。さらには動脈硬化など生活習慣病を予防してくれる効果もあるそうですよ。
サポニン≪コレステロール値低下≫
血液中のコレステロールなど余分な脂質を洗い流してくれるほか、抗酸化作用もあり、肥満の予防やコレステロール値を下げる効果、血流を改善する効果、免疫力を高める効果などが期待さできます。高麗人参などにも含まれる栄養素なので体に良いこと間違いなしですね。
その他
オリゴ糖、ビタミンB群、ビタミンE、カリウム、マグネシウムなど、体に嬉しいさまざまな栄養素が含まれています。
そもそも大豆は腸内フローラにどのような影響を与えるのか気になった方は、下記記事も合わせてお読みください。
大豆のミルクと牛のミルク、成分で比較
牛乳を飲むとお腹を壊しやすい人などは、牛乳の変わりに豆乳を飲むといいますが、成分はどう違うのでしょうか?
成分で自分に合ったものを選ぶ
含まれるタンパク質はほぼ同量ですが、牛乳にはカルシウムやビタミンB群が豊富なのが特徴的です。また、カロリーや脂質は牛乳のほうが高いと思われがちですが、低脂肪や無脂肪牛乳なら牛乳のほうが低いこともあるようです。もちろん牛乳にはイソフラボンやサポニンなどの栄養素は含まれません。
このように豆乳と牛乳の栄養成分は異なるため、自分の目的に合わせて飲むのがよさそうです。
牛乳でお腹を壊しやすい人には?
牛乳でお腹を壊す人はもともと体内に乳糖分解酵素が少ない可能性があります。そのような人はヨーグルトやヤクルト、カルピスなどには乳糖の分解を助ける乳酸菌が多く含まれているのでおススメです。最近では、乳糖の入っていない牛乳も販売されているようですよ。
牛乳と豆乳、栄養成分からすれば、摂りかたを工夫してどちらも摂取したいものですね。
飲みすぎ注意?豆乳を飲む時に気をつけたいことって?
食品からのイソフラボン摂取推奨量というのがあるのはご存知ですか。
イソフラボンの摂取量に上限があるの?
食品安全委員会によると、豆乳や大豆製品など、食品からのイソフラボン摂取推奨量は、1日70~75mg程度。ただし、食品で過剰に摂取されたイソフラボンは体外へ排出されるようになっているため、心配はあまりないのだそうです。
それでも食品ではなくサプリメントなどで1日150㎎以上を毎日摂取していると体に影響が出る可能性があるということなので注意が必要ですね。
ちなみに、豆乳200mlには約20~60mg程のイソフラボンが含まれています。ほかにも納豆1パックには約35mg、豆腐300gには約60mgなど大豆製品にはイソフラボンが豊富なので過剰になりそうなときはチェックしましょう。
摂り過ぎるとどうなるの?
イソフラボンの過剰摂取によって現れるといわれる悪影響は、子宮内膜症や月経不順、男性の女性化乳房など。女性ホルモンのバランスを整えようとイソフラボンを摂取した結果、逆にバランスを乱してしまうようです。
豆乳の種類によって栄養は違う?
豆乳は、大豆成分が多い順に無調整豆乳→調整豆乳→豆乳飲料と種類があります。もちろん大豆の成分が多いほうが大豆由来の栄養素をたくさん摂取できるため、無調整豆乳が一番効果は高いといえます。
でも、無調整豆乳ってちょっと飲みにくいという方も。そういう方は調整豆乳なども良いですが、飲みやすくするために糖分や塩分が含まれていることが多いので栄養成分表示をよく確認しましょう。
腸内フローラ改善、効果てきめん豆乳パワー!
豆乳には大豆由来のオリゴ糖が含まれます。オリゴ糖は胃や十二指腸で消化吸収されにくい性質なので腸へ届き、腸内で乳酸菌などの善玉菌の栄養源となります。
善玉菌がオリゴ糖を分解すると、酢酸や乳酸などの酸が発生し、酸性に弱い悪玉菌が繁殖しにくくなるので、善玉菌を増やして腸内フローラを整えてくれるというわけです。腸内で発生した酸は、腸の蠕動運動を良くしてくれるため、便秘を改善させる効果もあると言われます。
さて、驚きの実験結果をご紹介。
オリゴ糖約3gを2週間程度摂取すると腸内の善玉菌が数倍になるというのです。腸内フローラ改善に効果てきめんといえますね!
みんなに嬉しい腸内フローラに効くレシピ【豆乳編】
豆乳ヨーグルト
豆乳と乳酸菌たっぷりのヨーグルトの組み合わせで腸内フローラ改善に高い効果が期待できます。
【材料】
- 無調整豆乳1000ml
- 市販のヨーグルト50ml
- 清潔な容器とスプーン
【作り方】
豆乳を人肌くらいに温めて、ヨーグルトを入れてスプーンでよく混ぜたらヨーグルトメーカーや炊飯器で30〜35℃くらいで保温し、12〜24時間程度待つことで固まったら出来上がりです。
豆乳バナナヨーグルトのスムージー
バナナには、腸内環境を整えてくれる食物繊維や、オリゴ糖、抗酸化作用の強いケルセチンなど、代謝を促すビタミンB群など、豊富な栄養素が含まれています。
【材料】
- 熟したバナナ 1本
- 豆乳 100ml
- ヨーグルト 100g
【作り方】
材料をミキサーにかけるだけ!
甘酒豆乳
甘酒にもオリゴ糖や食物繊維が豊富で、腸内フローラ改善に効果があるといわれています。
【材料】
- 豆乳
- 甘酒
【作り方】
豆乳と甘酒を1:1から、お好みの量を混ぜ合わせるだけ!
甘酒と腸内フローラの環境について、下記記事で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください!
豆乳の美容ドリンク
美肌に効くビタミンCたっぷりのキウイと毛細血管の老化を防止し、シミやシワを防ぐシナモン、アミノ酸豊富で代謝アップの黒酢と、美容に効果の高い材料を集めたおいしいドリンクです。
【材料】
- キウイ 1個
- 豆乳 150〜180ml
- 黒酢 小さじ1
- ハチミツ 大さじ1
- シナモン 小さじ1/3
【作り方】
材料をミキサーで混ぜるだけ!
豆乳のダイエットドリンク
ミネラル豆乳ダイエットがひそかに流行中なのだそう。ミネラルが体に十分にあると食欲が抑えられ、基礎代謝がアップしてダイエット効果が期待できるといわれています。酵素も豊富でさらにダイエットに効果的なドリンクです。
【材料】
- バナナ 1本
- ほうれん草 1/2束(生のまま)
- グレープフルーツ 1/2個
- 豆乳 200ml
【作り方】
材料をすべてミキサーで混ぜるだけ!
豆乳のアンチエイジングドリンク
白ゴマは、タンパク質やビタミンB2が豊富で美肌の味方。さらにごまのセサミンとくるみのビタミンEは抗酸化作用が高く、アンチエイジング効果が期待できます。さらにハチミツにも抗酸化作用と整腸作用が期待できるという、まさに欲張りドリンク!
【材料】
- 白ゴマ 大さじ1杯
- くるみ 2個
- ハチミツ 小さじ1杯
- 豆乳 280ml
【作り方】
すり鉢で白ゴマとくるみをすり潰しながら混ぜあわせます。その後カップにすりつぶした白ゴマとくるみ、ハチミツ、豆乳の順で入れてかき混ぜて出来上がり!
まとめ
豆乳にはオリゴ糖が豊富で、腸内フローラ改善に役立つことがわかりました。また、豆乳には他にも美容や健康に嬉しいたくさんの効果が期待できます。これを機に生活に豆乳を取り入れて、腸内フローラを整えながら、美容と健康を目指してみてはいかがですか?