日経ウーマンオンラインが行ったアンケート調査によると、女性の約半数がおならの回数やにおいに悩んでいるという結果がありました。
便秘は便が出てこないことが問題ですが、反対におならは場所と時間を選ばずに出てきてしまうことが問題になりますよね。おならの悩みは、友達や家族にも相談しづらいものかと思います。
職場や人ごみの中では出せず、おならする機会を失ってガス腹状態になってしまう人も多いでしょう。
明らかにガスの量が多く、回数が多いという悩みを解消するサプリメントをご紹介します。キーワードは、ズバリ腸内環境です。
目次
おならを減らしたいなら腸内環境を整えよう
おならの回数が増えてしまう原因。それは、腸内環境の悪化にあります。
腸内環境が悪い状況というのは、腸内に潜む悪玉菌の数が多いことを言います。
ちょっと分かりづらいかと思いますので、次項から詳しく説明していきましょう。
おならの原因は腸内環境の悪化が原因
先ほどもお話ししたように、腸内環境が悪化しているというのは、腸内に潜む悪玉菌の数が多くなっている状態のことを言います。
この状態のことを理解してもらうために、「そもそも悪玉菌とは何?」という点について説明していきます。
悪玉菌と言うのは、ブドウ菌や大腸菌といった有毒ガスを出す細菌のことで、誰の腸にでも一定数住み着いています。
しかし、食生活の乱れや運動不足といった生活習慣のせいで悪玉菌の数が増殖してしまう場合があるんです。
このようにして悪玉菌が増殖してしまうと、悪玉菌の増殖を抑えて戦ってくれる善玉菌の数が少なくなってしまうため、腸内環境がどんどん悪化してしまいます。
すると、おならの原因となる有害ガスを、悪玉菌が生成してしまうんです。
つまり、『おならの回数が多い人=腸内に悪玉菌の量が多い』ということになります。
腸内環境が悪化すると便秘でおならが増える場合も…
悪玉菌が多い腸内環境になってしまうと、悪玉菌が生成する有毒ガスによって腸機能が低下してしまい、便秘を引き起こします。
便秘になってしまうと、腸の中に詰まった便が腐敗してガスを生成してしまうんです。
よくごみ処理場の近くで、腐敗したごみから湯気が出ているのを見たことはありませんか?
あれはごみが腐敗したことで、ガスを生成していることになります。
つまり、腸内環境においては、腐敗した便からガスが出ていることになるんですよ。
おならが出る原因の結論として、【悪玉菌によるガスの生成】と【便が腐敗することによるガスの生成】の2つこそが、おならの回数が多い人の特徴となっています。
おならの回数を減らすためには腸内環境を改善!
それでは、おならの回数を減らすためには一体どうしたら良いのでしょうか?
その答えは腸内環境を改善して、悪玉菌の増殖を抑制し善玉菌の量を増やすことが必要です。
しかし腸内環境を改善すると聞いて、どんなことを思い浮かびますか?
- 「乳酸菌を摂取する」
- 「運動をする」
- 「野菜中心の生活を心がける」
色々出てくるでしょう。
この中でも一番大切なのは、乳酸菌を摂取することなんです!
乳酸菌という言葉を知らない人って、そんなにいないでしょう。
だって、腸内環境を改善するとして、健康番組や健康雑誌などのメディアで手厚く扱われていますからね。
「でも乳酸菌の働きは何?」と質問をすると、働きについてしっかりと答えることは出来るでしょうか?
乳酸菌の働きは『腸内で乳酸や酢酸を生成し悪玉菌を殺菌、そして腸内環境を改善する』という働きがあるんです。
この働きによって、おならの原因である悪玉菌を減少させることが出来るので、結果的におならの回数を減らすことが出来るというわけです。
乳酸菌を摂取するならサプリから!
乳酸菌を摂取する方法は、サプリ以外にもヨーグルトで摂取したり、キムチやチーズなどの発酵食品から摂取することが可能です。
しかし、これらの食品から摂取した乳酸菌では腸内環境を改善することは出来ません。
この理由には二つあります。
- 食品から乳酸菌を摂取すると消化の過程で乳酸菌が死んでしまう
- ヨーグルトやチーズは乳糖が入っているため日本人の身体に合わない
1つ目の理由は、乳酸菌が消化の過程で死んでしまうというもので、乳酸菌はもともと酸や熱に弱いという性質があります。
この性質のせいで、消化の過程で通る胃酸や胆汁によりやられてしまい、簡単に死滅してしまいます。
一方2つ目の理由として挙げられるのは、そもそも乳酸菌を含んでいるヨーグルトやチーズに含まれる乳糖が日本人の身体に合わないというものです。
「嘘!?」と感じるかもしれませんが、皆さんは牛乳を飲んでお腹を壊したことがありませんか?
これは牛乳に乳糖成分がたくさん配合されていることによって、日本人の身体に適合せずお腹を壊してしまうという症状です。
そのため、乳酸菌を効率的にかつ健康的に摂取するためには、乳酸菌サプリからの摂取が一番適切な方法なんですよ。
おならを減らす乳酸菌サプリの選び方
それでは、おならを減らす乳酸菌サプリはどのように選ぶと良いのでしょうか。
今回、おならを減らすサプリとして選んだポイントは下記の通りです。
- 悪玉菌に対して対抗力の強い乳酸菌が入っているか
- 生きて腸まで届く乳酸菌が入っているのか
- 善玉菌を増やす餌が入っているか
以上です。それぞれのポイントが一体どういう意味なのか細かく見ていきましょう。
悪玉菌に対して対抗力の強い乳酸菌が入っているか
まず初めのポイントとして紹介するのは、悪玉菌に対して対抗力の強い乳酸菌が配合されているかどうかという点です。
実は乳酸菌ならどれを摂取しても良いという訳ではありません。
その理由は乳酸菌によって働きが異なっているからなんです。
従って、サプリに配合されている乳酸菌がどのような働きをするものなのか確認をする必要があります。
悪玉菌に対して対抗力の強い乳酸菌はビフィズス菌ですので、ビフィズス菌の配合の有無は最低限確認するようにしましょう。
生きて腸まで届くように配合しているか
続いて重要なポイントとなるのが、生きて腸まで届くように乳酸菌を配合しているかです。
前述したように、乳酸菌は胃酸や胆汁などの酸に弱く、熱にも弱いという性質があります。
そのため、酸への対策や熱への対策を施した乳酸菌サプリでなければ、乳酸菌を生きたまま腸まで届けることが出来ないんです。
乳酸菌は生きたまま腸へ届いてこそ悪玉菌と戦ってくれるのですから、生きたまま届かなければ意味がありません。
従って乳酸菌サプリを購入する際には、しっかりと生きた乳酸菌を腸まで届けることが出来る工夫がなされているか確認してください。
善玉菌を増やす餌(オリゴ糖や食物繊維)が入っているか
最後のポイントとして紹介するのは、善玉菌を増やす餌(オリゴ糖や食物繊維)が入っているかどうかについてです。
先ほども言ったように、善玉菌というのは乳酸菌などのことを指す、腸内に善い細菌です。
これらの細菌はオリゴ糖や食物繊維を餌として捕食し、力を蓄えて増殖を始めます。
悪玉菌と戦うためには、この善玉菌の勢力を強化する必要があるので、オリゴ糖か食物繊維が配合されている乳酸菌サプリを選ぶようにしてください。
おすすめ!おならを減らす乳酸菌サプリメント
- 悪玉菌に対して対抗力の強い乳酸菌が入っているか
- 生きて腸まで届くように配合しているか
- 善玉菌を増やす餌が入っているか
以上の点を考慮し、おすすめの乳酸菌サプリメントを4つご紹介します。
ヘルスエイド ビフィーナEX
医薬品メーカー森下仁丹が販売するヘルスエイド ビフィーナEXは、ビフィズス菌と乳酸菌、オリゴ糖を摂取できる乳酸菌サプリメントです。
また便通改善の機能表示が許可されている商品でもあるので、信頼性が強い乳酸菌サプリとなっています。
それでは、おならを減らす3つの選び方をしっかりクリアしているのか、順番に見ていきましょう。
【評価:◎】悪玉菌に対して対抗力の強い乳酸菌が入っているか
ビフィーナEXに配合されている乳酸菌はビフィズス菌BB536と呼ばれる細菌で、悪玉菌と戦う効力が非常に強い細菌です。
このビフィズス菌ロンガム種BB536というのは、元々乳業メーカーで有名な森永が発見した乳酸菌で、悪玉菌を殺菌する働きがあると明らかになっている細菌です。
ちなみに研究では、2週間あたり平均排便回数が8.4回の被験者に対して、20憶個のビフィズス菌ロンガム種BB536を2週間摂取させたところ、平均9.6回の排便回数になったと公表しています。
排便回数が増加したということは、悪玉菌が減少して腸内環境が良好になったということを証明できるので、悪玉菌に対する対抗力が非常に強い細菌だと言うことが出来ます。
【評価:◎】生きて腸まで届くように配合しているか
ビフィーナEXでは、腸内まで乳酸菌が届く工夫を2つ行っています。
- 酸や熱に強いビフィズス菌ロンガム種BB536を配合している
- 耐酸性被膜とハイパープロテクト層の二つで保護
順番に説明していきましょう。
ビフィーナEXに含まれているビフィズス菌ロンガム種BB536という細菌は、元々熱や酸に強い乳酸菌です。
そのため、そのまま摂取したとしても胃酸や胆汁で簡単に死滅することなく、腸まで届けることが出来ます。
さらに、耐酸性被膜とハイパープロテクト層と呼ばれるもので覆うことにより、確実に腸まで乳酸菌を届けることに成功しました。
この二つの工夫により、ビフィズス菌を90%腸まで生きて届けることが出来るようになったんです。
これだけ乳酸菌を守る手厚い工夫がされているのですから、腸まで届くことは確実だと言えます。
【評価:◎】善玉菌を増やす餌が入っているか
ビフィーナには善玉菌の餌となるオリゴ糖の配合があります。
そのため、摂取した乳酸菌に対してすぐに餌を与えて、乳酸菌が私たちの腸内に定着しやすい環境を作ってくれます。
またオリゴ糖が入っていることにより、すでに私たちの身体の中に潜んでいる善玉菌も増やすことが出来るので、多方面から腸内環境を改善することが可能なんですよ!
以上、3つの条件を軽々とクリアしているビフィーナEXは、本当におならの回数で困っている人におすすめの乳酸菌サプリです。
確かにお値段が3,980円と高めの設定ですが、すべての条件をクリアしていて、なおかつ機能性表示食品である乳酸菌サプリはビフィーナEXぐらいでしょう。
おならの回数でお悩みの方、そして便秘などの腸内環境に不調を感じている人は、ぜひビフィズス菌BB536を配合しているビフィーナEXをお試しください。
乳酸菌革命
乳酸菌革命を一言で表すのであれば、乳酸菌てんこ盛り、といったところでしょう。
ビフィズス菌、アシドフィルス菌、ガセリ菌などの有名どころの乳酸菌をはじめ、16種類の乳酸菌を配合しています。
それではおならを減らすサプリの選び方に従って、見ていきましょう。
【評価:〇】悪玉菌に対して対抗力の強い乳酸菌が入っているか
先ほどもお話したように、乳酸菌革命にはビフィズス菌、アシドフィルス菌、ガセリ菌などの有名な細菌を筆頭に16種類もの最近を配合しています。
当然こられの乳酸菌には強い整腸作用の働きがあるため、悪玉菌に対する効力が強いと言えます。
しかし、16種類の乳酸菌を配合している分、1種類ごとの配合量はビフィーナと比較して少なくなっています。
場合によっては、配合している乳酸菌が腸内に定着できずに十分な効力を発揮しない場合があるので、腸内環境が壊滅的に酷い人に対しては効力が弱い場合があります。
【評価:◎】生きて腸まで届くように配合しているか
乳酸菌革命では耐酸性カプセルという消化酵素に強いカプセルに乳酸菌を配合しているため、腸内までしっかりと乳酸菌を届けることが出来ます。
また有胞子性乳酸菌と呼ばれる、酸に強い胞子に包まれた乳酸菌も採用しているので、腸まで届く工夫はバッチリだと言えます。
【評価:◎】善玉菌を増やす餌が入っているか
餌については、ガラクオリゴ糖と呼ばれるオリゴ糖を配合しています。
ガラクオリゴ糖には、腸に届く前に身体に吸収されにくいという性質があるので、腸までしっかりと届く餌を配合していることになります。
乳酸菌革命もビフィーナEXと同様に、善玉菌を増やす餌についてはクリアしていますね。
乳酸菌革命の弱点としてあげるのであれば、1種類ごとの配合量が少ないという点1つのみです。
私たちの身体に乳酸菌を定着させるためには、同じ種類の乳酸菌がどれだけ配合されているかも大切になるため、乳酸菌革命では腸内へ定着させられない場合が考えられます。
しかし、16種類というたくさんの種類の乳酸菌を配合しているということは、あなたの身体に元々定着していた乳酸菌を摂取できる可能性が高いということになります。
元々定着している乳酸菌を摂取することが出来れば、腸内へ定着するスピードが速くなるためたくさんの量を配合している必要はありません。
この点をメリットと考えるかデメリットと考えるかが乳酸菌革命を選ぶポイントとなるでしょう。
私としては、どの乳酸菌サプリを試してもおならの回数が減らなかったという人に強くおすすめしますよ!
善玉菌のチカラ
一時期大ブームとなったカスピ海ヨーグルトの乳酸菌クレモリス菌FC株をサプリメントの中に凝縮したのが、善玉菌のチカラです。
それではおならを減らすサプリの基準に基づいて紹介していきます。
【評価:〇】悪玉菌に対して対抗力の強い乳酸菌が入っているか
善玉菌のチカラに配合されている乳酸菌はクレモリス菌FC株と呼ばれる乳酸菌です。
この乳酸菌には、腸内へ定着した後にクレモリス菌FC株独自のねばり成分によって、ビフィズス菌を増やすという働きがあります。
この働きによって、悪玉菌に対抗するビフィズス菌を育てるため、間接的に悪玉菌と戦ってくれるという訳です。
例えるなら監督とスポーツ選手のイメージでしょうか。監督はスポーツ選手を鍛えて敵チームと戦わせますよね。
それと一緒で、クレモリス菌FC株という監督がビフィズス菌というスポーツ選手を育てて、敵チームである悪玉菌と戦わせます。
つまり、悪玉菌に対抗するべき強さは十分に備わっていると言うことが出来ます。
しかし、他の乳酸菌と異なりクレモリス菌FC株が直接悪玉菌と戦う訳ではないので、今回は評価を〇とさせて頂きました。
【評価:〇】生きて腸まで届くように配合しているか
クレモリス菌FC株は独自の粘り成分によって身を固めているため、胃酸や胆汁などの酸に強い性質を持っています。
しかし、カプセル自体には特段の配慮を行っていないため、今回は評価を〇という形で紹介しています。
【評価:◎】善玉菌を増やす餌が入っているか
善玉菌のチカラには善玉菌の餌としてオリゴ糖の餌が配合しています。そのため、善玉菌を育てるための要素は備わっていると言えます。
以上、3つの結果から善玉菌のチカラにもおならの回数を減らす作用が備わっていると言うことが出来るでしょう。
しかし、善玉菌のチカラに配合されているクレモリス菌FC株は直接悪玉菌と戦う訳ではありません。
そのため、元々腸内に潜むビフィズス菌が少なければ、なかなかおならを減らす作用を感じられない場合があります。
従って、便秘や下痢などの症状がなく、腸内環境が良いのにおならが出てしまうという人に対しておすすめ出来る乳酸菌サプリです。
生命の乳酸菌
ビフィズス菌を筆頭に熱や酸に強く、生命力の高い乳酸菌を7種類配合しているサプリメントです。
整腸作用の高さが有名なビフィズス菌やラブレ菌、珍しい植物性乳酸菌のキムチ乳酸菌も入った、バランスのとれた成分配合だと言えます。
それでは、おならを減らすサプリの基準に沿って、紹介していきましょう。
【評価:◎】悪玉菌に対して対抗力の強い乳酸菌が入っているか
最初にお話したように、生命の乳酸菌にはビフィズス菌をはじめとする強い乳酸菌を7種類配合しています。
悪玉菌に対して働く強さに対しては申し分ないでしょう。
【評価:〇】生きて腸まで届くように配合しているか
生命の乳酸菌に配合している乳酸菌の多くは有胞子性乳酸菌(酸に強い胞子に包まれた乳酸菌)であるため、腸まで届きやすい乳酸菌だと言えます。
しかし、カプセルに対しては特段対策を練っていないため、有胞子性乳酸菌以外の乳酸菌は胃酸で死滅してしまう恐れがあります。そのため、今回は〇評価とさせて頂きました。
【評価:△】善玉菌を増やす餌が入っているか
生命の乳酸菌には、残念ながら善玉菌の餌となるオリゴ糖や食物繊維の配合がありません。
ただ、EC-12という死菌として配合されている乳酸菌が、善玉菌の餌として取り込まれやすいという性質を持つため、善玉菌を増やすことは可能だと言えるでしょう。
しかし、肝心なオリゴ糖や食物繊維の配合がないのは残念な部分ですから、今回は△評価として紹介しています。
以上の結果を踏まえて、生命の乳酸菌はこれまで紹介した乳酸菌の中でも4番目の選択肢として、選ぶと良いでしょう。
また、価格が非常に安く初回は実質無料で提供されているため、「とりあえず試したい」という方におすすめの乳酸菌サプリです。
逆に、徹底的におならの回数を減らしたいと考えている方にはあまりおすすめ出来ません。
主成分が乳酸菌じゃないおならサプリもあるの?
主成分が乳酸菌ではないおならサプリもあります。それぞれの成分と効能を見てみましょう。
シャンピニオンエキス
多くの消臭サプリメントや便臭サプリメントの成分として広く使用・配合されているものに、シャンピニオンエキスがあります。
シャンピニオンエキスには、においを消す効果があると宣伝する商品が多いのですが、科学的裏付け情報はないということで、公正取引委員会から排除命令が出されています。
公正取引委員会は、シャンピニオンエキスと称する成分を使用して口臭、体臭及び便臭を消す効果を標ぼうする商品の製造販売業者7社に対し調査を行ってきたところ、7社が販売する本件対象商品に係る表示が、景品表示法規定により、優良誤認に該当する表示とみなされ、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠が承認されず、同号の規定に違反する事実が認められたので、本日、同法規定に基づき、7社に対して、排除命令を行った。
指摘を受けたメーカーら、特許が通っているために公正取引委員会の審判が不当だとした反対意見も出ていますが、このような背景を理解した上で購入しなくてはいけません。
渋柿エキス、緑茶エキス
渋柿エキスや抹茶エキスは、殺菌作用のあるものですが、体内に入ってからの文献がなく、判断が難しい成分です。
加齢臭が気になる、あるいは加齢臭を指摘された事がある43歳〜75歳の日本人男性を対象に、抗ノネナールPC(ウーロン茶エキス,甜茶エキス,緑茶エキス,柿渋エキスの4種のポリフェノールを組み合わせたポリフェノール混合エキス)を配合した石鹸を4週間継続使用させる、加齢臭低減効果確認試験を実施した。結果、使用前に比べて使用2週間後、使用4週間後に、2-ノネナール量,臭気判定士による臭気強度および被験者の体感(主観評価)を表すVisual analogue scale (VAS)値が有意に改善され、抗ノネナールPCを配合した石鹸の加齢臭低減効果が確認された。
注意していただきたいのは、渋柿エキスに入っている渋柿タンニンです。タンニンとは、量を多く摂取すると、下痢止め作用のある成分です。
医療用の下痢止めにも、タンニン酸アルブミンという便を硬くする薬が存在します。
下痢止めの効能があるということは、便秘気味の人にとっては便通が悪化してしまう可能性があるということです。便秘が悪化すると、悪玉菌が増殖して有害物質やガスを生産するので、おならの回数増加につながってしまいます。
渋柿タンニン量を開示している商品はありませんので、お通じへの悪影響は未知数ですが。なるべくは控えるべきです。
フィトンチッド成分
フィットンチッドとは、樹木や植物由来の成分を指します。殺菌、抗菌、酸化防止などの作用があり、生鮮食品の保存や保管などにも利用されています。
口に入れる食べ物、飲み物としてはメントール、リモネンなどの香り成分として、清涼感を感じさせることができます。
消臭目的で使用されるフィトンチッド成分は、空気清浄機や消臭スプレーなどでよくあり、森林浴の香りなどと言われ、沢山のメーカーが使用しているものです。
ただ、口に入れるサプリメントとしての消臭効果は未知数で、研究文献や論文はありませんでした。
以下、上記の成分を含んだサプリメントの一例です。
メンズデオ8400 | 臭ピタッ! |
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シャンピニオンエキス 渋柿エキス 緑茶エキス 鉄クロロフィリナンナトリウム |
柿の葉 シソの葉 キダチアロエ ヒノキの葉 山椒 松葉 ヨモギの葉 レモン 人参の葉 |
爽臭デオフレッシュ | みやびの爽臭サプリ |
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シャンピニオンエキス 渋柿エキス 緑茶抽出物 コーヒー生豆エキス ごぼう末からのポリフェノール |
シャンピニオン 渋柿エキス フィトンチッド成分 |
モリンガ美臭美人 | shunax(シューナックス) |
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シャンピニオンエキス 渋柿エキス 緑茶カテキン |
フィトンチッド成分 |
体内での消臭効果が証明されていない成分を主成分としているので、おならサプリとは言えません。そして、おならの回数が異常に多いことと、においの原因になっている腸内環境の悪化を緩和する成分ではありませんので、おすすめできません。
更に、バラの香りを閉じ込めたサプリメントもにおい対策で販売されています。ダマスクローズオイルを使ったもので、飲んでから比較的短い時間で口臭や体臭がバラの香りになるサプリメントです。
食べ物から出るにおいを消す目的で、ランチ後に飲む女性が多くいますが、やはり腸内環境の悪化からくるにおい対策にはなりませんし、回数を減らすことにもなりませんから、使う目的を間違えているように思います。
おならの仕組み
おならとは、腸内にあるガスを排出する行為、出てきた気体のことです。
成人であれば、1日に0.5~1.5リットルのおならを5~20回にわたって排出します。この量と回数には、男女差はないと言われています。
この範囲の回数を超えていなければ正常範囲であり、異常ではありません。まず、自分のおならが多いかもしれないと不安に思われた場合、回数をカウントしてみましょう。
数字を明確にすると、意外と正常範囲におさまっている場合もあります。
おならを我慢すると?
数が多くて異常でも、少なくて正常でも、おならを我慢するのは体に毒です。無理して我慢したおならは、腸から吸収され、血液中に溶け出します。におい成分は、呼気や皮膚の汗腺から排出されるので、体全体がオナラ臭に包まれます。
きちんと清潔にしているのに便臭が漂う人は、腸内環境が悪化していたり、おならを我慢している人かもしれません。
おならの緊急対策とは?
腸内環境を整えることでおならは減りますが、時間がかかります。
正常になるまでの緊急対策としては、あらかじめおならを出し切ってしまうことです。人前に出る前に、可能な限りおならを出し切ってしまうのです。外出前やトイレ休憩で、事前におならを出してしまいましょう。
あらかじめおならを出しておけば、人前で出たり、我慢で腹痛が起きたりする可能性も減らせますので、調整してみてくださいね。
おならの回数が多い
↓
我慢する
↓
腸の動きも悪くなる
↓
便秘になる
↓
ガスが発生
↓
おならの回数が増える
という負のループから抜けられるように頑張りましょう。
ガス抜きヨガストレッチ
一日の始まり、朝起きたときにガス抜き用のヨガストレッチを行うことで、気持ちを高めてスッキリと始めることができます。
- 仰向けになり、鼻から息を吸いながら両ヒザを胸に引き寄せ、手をスネのあたりで組んで固定します。そのまま5~10秒間息を止めます。
- 口から息を吐きながら、両ヒザを顔に引き付けます。体を丸め込むイメージで、頭を床から浮かせます。
両ヒザを抱えると胃腸が程よく圧迫されるので、蠕動運動が促進されてたまったガスも出し切ることができます。
おなら減らすポイント
他の原因も見直しながら、おならを極力少なくする生活ポイントも見ていきましょう。
早食いを抑える
おならは、口から取り込む空気が多いことでも回数が増えます。早食いは、空気の取り込み量を増やす原因になります。
ガツガツと食べて飲みこむと、一緒に空気を飲みこんでいることが多いので、食事には時間をかけ、ゆっくりと食べるようにしてください。
よく噛んで食べる
よく噛んで食べる習慣があれば、早食いになることもありませんし、空気が食道に入りにくくなります。
さらによく噛めば食べ物がよく唾液と混ざり、胃液の分泌も促進されます。消化活動の手助けになって、結果的に腸内環境を良くすることに繋がります。
食べ過ぎない
お腹いっぱい食べた、という満足感を得るために、満腹になるまで食べる人がいますが、これもおならの回数増加と関係があります。
食べる量が増えると、消化に要する時間も増えるのは当然ですよね。その分胃と腸にしわ寄せがいき、消化酵素を大量に分泌しなくてはいけません。
お腹いっぱい食べるのは、胃腸への負担も大きくなり、腸内環境の悪化にも影響してきます。ドカ食い、満腹食いはやめ、腹八分目にとどめることがおなら改善にもなりますし、健康的にも必ず良い影響が出てくるでしょう。
寝る前の食事は控える
就寝前の食事も胃腸の負担が大きくなります。寝ている間の消化活動は大きく低下していますので、寝る直前に食べたものは腐敗が進行しやすいのです。
そうすると、腸内環境も悪化してガスが増え、おならがたまってきます。食後、最低でも2時間は間をあけ、胃の活動が落ち着いてから横になるようにしましょう。
炭酸飲料は飲まない
炭酸飲料は、中に相当なガス(二酸化炭素)を含んでいるので、確実に気体の取り込み行為になります。炭酸飲料を沢山飲むということは、その分空気を沢山飲んでいることになるのです。
ゲップとして口から出ていくこともありますが、腸までたどり着いた場合にはおならになってしまいます。大事なイベントの前は飲まないようにしたほうがいいかもしれません。
肉類の摂取量を抑える
肉類の摂取量を抑えると、手っ取り早く腸内環境を良好にするキッカケになるでしょう。
肉を毎日食べる日本人が増えていますが、同時に腸内トラブルも増え、おなら回数も増えています。肉の消費量は、1960年代と比較すると2010年代には14倍と急増しています。
そして、慢性的に便秘に悩む人の数も約2倍になっているのです。
悪玉菌が作り出すアンモニアやインドール、スカドールなどの有害ガスは、たんぱく質の分解時に発生します。
肉を食べ過ぎると胃や小腸での消化に負担がかかるので、未消化状態のたんぱく質が大腸に流れ着くことがあります。
そうして腸内環境は悪化し、おならの回数・におい共に悪化します。肉を毎日のように食べる習慣を、一度見直してみてはいかがでしょうか。
加工食品はほどほどにする
お菓子やカップラーメンなどの加工食品は、手軽にお腹と心を満たすことができますから、よく食べる方も少なくありませんよね。
便利なのは分かるのですが、加工食品には添加物が大量に含まれています。
添加物の解毒には、大量の消化酵素が使用されているってご存知でしたでしょうか。もっと悪いのは、腐敗を食い止めるために使われる保存料です。
保存料は、細菌の動きを止めます。腸内細菌も例外ではなく、善玉菌の活動も弱めてしまいますので、習慣的に口にすることは控えたいものです。
食物繊維を積極的に摂ろう
食物繊維は、腸の不要物を絡めとって排泄する、腸のお掃除名人です。腸壁を刺激して腸の蠕動運動も促進することができるので、便秘防止になります。
野菜や果物、海藻類に含まれていますから、彩り良い食卓で改善することができるでしょう。意外なのは大麦やさつまいもで、こちらは主食にもなる食物繊維の塊です。
ご飯に大麦を混ぜて炊くようになったら毎日スッキリするようになった、という口コミもあります。毎日十分な量の食物繊維を摂るのが難しいという場合には、青汁などの健康補助食品を使うのもいいですね。
ニンニクやニラ、ネギは臭いの原因に
ニンニクやニラ、ネギなど、もともと香りが高い野菜を食べることで、おならのにおいが強くなってしまうこともあります。においはきつくなりますが、食物繊維が豊富な野菜を食べることは腸内環境的には良いことです。
においが心配になる大事な用事が控えている前日などは、いったん食べるのをストップしましょう。
マッサージを行う
お腹を刺激して、腸を揺らすマッサージも有効です。腸内のガスを移動させ、お腹のハリ防止になりますし、腸の動きを良くして便秘防止にもなります。
下行結腸の終わり(左側の骨盤)あたりから、上に向かってトントンとたたくマッサージを続けることで、腸下垂の改善も見込めるとのことです。
運動をする
運動をして体を動かすと、全身が活性化することで代謝が促進され、腸の動きも良くなります。
お年寄りが便秘になるのは、運動不足と善玉菌不足が原因に挙げられます。毎日のウォーキングや、寝る前の腹筋など、小さな運動でも波に乗れますから、継続をしてみてください。
お腹の調子が整ってきて、おならの数も減ってくると、やる気も増えてきます。少しずつ運動量を増やし、安定した腸を手に入れましょう。
>>おすすめの乳酸菌は、こちらでもご紹介しています
病気でおならが増えることもある?
病気が原因でおならの回数が増加してしまうこともあります。思い当たることがないか、確認してみてください。
呑気症・空気嚥下症
呑気症(どんきしょう)や空気嚥下症(くうきえんげしょう)は、呼び方が違いますが、同じ症状を表しています。実は、日本人の8人に1人はかかっていると言われるものです。
緊張や悩み、ストレスが原因で唾液の分泌が増え、唾液を空気と一緒に無意識に多く飲みこんでしまい、ゲップやおならが出やすくなるのです。
空気がゲップとして出るのか、おならとして出るかは、その人の体質で変わります。
胃が飲み縮みしやすい体質の人だと、空気はどんどん胃にたまって、胃が空気でいっぱいになると排出しようとしてゲップが出ます。
一方、胃の伸び縮みをしにくい人は、腸にどんどん空気が送られていくので、おならとして体外に排出されます。
この病気は、無意識で起こることが多いので、自分では気づかないことがほとんどです。もし自分が呑気症だと思ったら、なるべく空気を飲みこまないように意識してください。
唾液の分泌量を減らす方法として、上下の歯を離すというものがあり、そうするとツバの量が減り、飲みこみの回数も減ります。おならの原因になる空気も減るでしょう。
潰瘍性大腸炎・クローン病
潰瘍性大腸炎やクローン病は、腸を中心とした消化器官に炎症が起こる病気です。発熱を伴うこともある下痢や嘔吐が主な症状ですが、おならの増加も一つです。
原因は解明されておらず、難病指定になっている病気で、重症化させないためには初期治療が肝心です。あまりにおならが多いと感じたら、病院で診断をしてもらいましょう。
まとめ
おならの回数が多いのは、沢山の原因がありましたね。重篤な病気であることもあるのは、驚かれたのではないでしょうか。
おならをしない人はいません。誰でも、どんな時代も、おならはするものです。根本的に解消するには、根拠のある努力を、根気よく続けることが大切です。
お腹の調子を整えて、自信をもってどこでも行ける健康な体を手に入れましょう。