腸内フローラは糖尿病や神経系疾患、がん、花粉症をはじめとするアレルギー、そしてうつ病などにも関係していると言われていますが、最近は太りやすい・痩せやすいなどの体質にも関係しているということが特に注目を集めています。
「痩せたいと思っていろいろと試しているのに、なぜかなかなか痩せられない……」とお悩みの方、もしかしたらココにヒントが隠されているかもしれませんよ!
では早速、体型までも左右するデブ菌とヤセ菌詳について、詳しく見ていくことにしましょう。
目次
デブ菌・ヤセ菌って一体どんな菌?
腸内フローラに生息する菌といえば、善玉菌に悪玉菌、そして日和見菌ですよね。健康な腸内では、善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7の割合でうまくバランスをとって生息していますが、デブ菌・ヤセ菌はそれ以外に生息している菌なのでしょうか?
そして、私たちの体に一体どのように作用しているのでしょうか?
デブ菌はファーミキューテス、ヤセ菌はバクテロイデス
デブ菌・ヤセ菌はいずれも日和見菌に分類されます。
デブ菌という何とも聞こえの悪い俗称を付けられてしまったこちらの菌は、消化が終わって体外に排出すべきものまで体内に溜め込んでしまうファーミキューテスという細菌です。
それに対してヤセ菌は、短鎖脂肪酸という物質を生成するバクテロイデスという細菌です。短鎖脂肪酸は脂肪細胞に働きかけ余分な脂肪の蓄積を抑えたり、筋肉に働きかけ脂肪を燃焼して肥満を予防します。
アメリカ・ワシントン大学の研究で発見される
ワシントン大学のジェフリー・ゴードン博士のグループが人やマウスで行った研究で、肥満型の人の腸内フローラはファーミキューテスが多く、バクテロイデスが少ない傾向にあり、正常型ではその逆であることがわかりました。
先ほど少し触れたように、バクテロイデスは肥満を予防することからヤセ菌、逆に余計なものまで蓄えてしまうファーミキューテスがデブ菌であると推測されたのです。このグループは2013年にも「腸内細菌叢(腸内フローラ)が肥満に影響する」という研究成果を発表しています。
テレビ番組で取り上げられて、更に話題に!
『これが体の新常識』や、2016年4月3日の放送の『バイキング』というお昼の情報番組でも、デブ菌・ヤセ菌が取り上げられ注目を集めました。
番組内では、お笑いコンビ・タイムマシーン3号の山本浩司さんと関太さんの腸内のデブ菌とヤセ菌の比率を実際に調べましたが、痩せ型の山本さんは4:6と理想的、肥満気味の関太さんは7:3と見た目通りの結果に。この結果を目にしたら、デブ菌とヤセ菌の存在を信じないわけにはいかないですよね。
肥満の原因として新たに浮上したデブ菌・ヤセ菌の性質を知ろう
痩せようと思ったら、運動や食事制限をする方が多いのではないかと思いますが、それでも痩せられないなら、腸内のデブ菌の比率が多いのかもしれません。
前述のようにデブ菌・ヤセ菌は日和見菌に属しますが、日和見菌は善玉菌・悪玉菌のどちらか優勢な方に傾く性質があり、腸内環境が悪化すればヤセ菌であるバクテロイデスも体に有害なものを作り出すようになります。では、デブ菌を減らし、ヤセ菌を増やすにはどんな方法が効果的なのでしょうか?
デブ菌を減らすには食事の間隔・量に注意
人間は、4~5時間程度間隔をあけて食事をするのが体にも良いとされています。1日3回の食事の時間を見直すと同時に、間食などをダラダラ食べ続けるのはやめましょう。
また、消化不良を起こすと腸内フローラがバランスを崩し、悪玉菌が優勢になりデブ菌も増えてしまうことになります。消化不良を避けるためにも、毎回の食事の量は「もうちょっと食べられるかな」ぐらいの腹八分目にとどめておくことが大切です。
ヤセ菌を増やすにはヤセ菌の好物・酵素を摂取
ヤセ菌は発酵食品や生野菜、果物に含まれる酵素が大好きです。その中でも特におすすめなのが納豆です。納豆にはいろいろな種類の酵素が豊富に含まれており、善玉菌・ヤセ菌を同時に増やすことができます。
また、酵素は熱に弱いため、野菜や果物はサラダにしてそのまま食べたり、ジュースやスムージーにして飲んだり、味噌も味噌汁にするのではなく、野菜につけて食べるなど、食べ方を工夫しましょう。寝る前のヨーグルトもおススメです。
目指すべきベストな割合はデブ菌:ヤセ菌=4:6
ここまで読んで、「痩せたいのなら、ヤセ菌をひたすら増やせばいいんじゃないの?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ヤセ菌が多ければ多いほど痩せられるというわけでもなく、2つの菌のバランスがとても大事なんです。大体デブ菌:ヤセ菌=4:6に保つのが理想的で、バランスを保つことによって、体に良い影響をもたらしてくれるヤセ菌が更にいきいきと、体に有益に働きやすくなるのです。
痩せ体質のカギは腸内フローラにあり!
中間的な存在で、善玉菌・悪玉菌どちらにも傾く可能性のある日和見菌。ヤセ菌を増やすべく、腸内フローラを良い状態に維持して日和見菌を味方につけましょう!
ヤセ菌を増やすこととは、腸内フローラを良くすること
ヤセ菌を増やすためには《腸内フローラを良い状態=体に良い影響をもたらす善玉菌が優勢である状態》に保つことが大切です。
いくらヤセ菌を増やしても、腸内フローラが悪い状態であればヤセ菌も体に悪影響を及ぼす働きをするようになってしまいます。腸内フローラを健康な状態に保ち、デブ菌とヤセ菌のバランスをとることで、結果的に他にも体に良いことがもたらされます。
健康的に痩せられて、病気になりにくくなる
先ほども少し触れましたが、腸内細菌のバランスを保つとヤセ菌(バクテロイデス)が働きやすくなります。
すると、脂肪吸収を抑えて健康的に理想体重を保つことができるだけでなく、バクテロイデスが発がん性物質を抑制してくれるため、がんなどの病気の予防にもつながるのです。過度のダイエットをすると体にも悪影響を及ぼすことがありますが、腸内フローラの改善によるダイエットなら健康的に痩せることができ、体も元気になりますね。
下記記事では腸内フローラとダイエットに関する内容をまとめています。合わせてお読みください。
デブ菌とヤセ菌のバランスをコントロールして痩せよう
では、デブ菌とヤセ菌をコントロールして健康的に痩せるには、具体的にどのようなことに気を付けていけばいいのでしょうか?
野菜中心生活で酵素をたっぷり摂ろう
欧米化しつつある現代の日本人の食生活だと、どうしてもデブ菌を増やしてしまいがちです。まずはお肉の量を減らしたりお魚に替えたり、そして野菜中心の食生活にシフトしましょう。
また、前述のようにヤセ菌は酵素が大好きですので、生野菜を多めに摂ったり、それが苦手であれば自宅でミキサーを使って野菜や果物をまるごと使ったジュースを作って飲むのが効果的です。市販の野菜ジュースは加工されていますし糖分も加えられているので効果は望めません。
乳酸菌の補給も忘れずに
腸内フローラを良い状態に保ってくれる善玉菌は、日常的に補っていかないとすぐに減っていってしまいますから、ヨーグルトをはじめとする発酵食品を継続的に摂っていきましょう。
ヨーグルトやキムチが苦手だという方は、サプリメントで補給する方法もありますね。
カルシウムやビタミンなどの栄養素が配合されているものもありますから、自分の食生活を見直して「足りないかな」と思われる栄養素を補給できるサプリメントを選びましょう。
当サイトでおすすめしている乳酸菌サプリはヘルスエイド・ビフィーナSです。
ビフィーナSは長い歴史を持つ森下仁丹で作られている乳酸菌サプリで、腸内環境を整える効果があるビフィズス菌を含んでいます。
しっかりと腸までビフィズス菌が届くように三層構造で守りながら配合しているため、効果を実感できたという人が非常に多い人気商品です。ぜひお試しください。
私も実践しています! | |
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年齢:26歳 HN:ナナコ 悩み:便秘・お腹周り ビフィーナS歴:2か月 コメント:脇腹のお肉が取れてきました! |
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定期的に腸内フローラの状態チェックを
自分の体調や便で腸内フローラの状態を推測することもできますが、素人判断ではなかなか難しいですよね。自分の腸内フローラの状態を調べる検査の一つとして、『Mykinso(マイキンソー)』があります。
検査キットを購入して自宅で採便し郵送すると、検査キット到着から約6週間で結果がわかります。この検査によってファーミキューテス・バクテロイデスの比率、ビフィズス菌をはじめとする主要細菌の割合などを知ることができます。
検査の仕方について詳しく知りたい方は、下記記事を参照してください。
まとめ
腸内細菌がテレビ番組で取り上げられる際によく出演される辨野先生ご自身も、腸の働きを高めた結果、10kg以上痩せて見た目も若返ったという経験がおありとのこと。
今まで数々のダイエットに失敗してきたという方も、こちらに紹介した方法を試してみたら、もしかすると「あっという間に痩せられた!」ということが起こるかもわかりませんね。ヤセ菌を味方につけて、今度こそダイエットを成功させましょう!